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ブチルに対する危険な認識

グルー
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「アレルギー対応のグルーはありますか?」

 

時々、こうしたお問い合わせを頂きます。

 

率直な意見となりますが
「ブチル=アレルギーの人に使えるグルー」

 

このように認識されている現実に、正直心が痛みます。

 

もし、ブチルをアレルギー用のグルーだと解釈していたら、それは非常に危険な誤解です。

 

「ブチル=安全」ということは決してございません。

 

再確認のためにも、今日は、もう一度ブチルについて書いていきます。

 

ぜひ、ご参考頂けたら幸いです。

 

ブチルグルーとは?

ブチルグルーがアレルギー対応と誤解されてしまった理由はどこにあるのか?

 

おそらく、エチルに比べてホルムアルデヒド(グルーが揮発する時に生じる刺激物質)の分散量が少ないので、ブチルなら大丈夫!という解釈に変わってしまったのだと思います。

 

確かに、ブチルグルーはエチルグルーに比べたらホルムアルデヒドの分散量は少ないです。

 

しかし、少ないというだけでゼロではありません

 

ですから、ブチルを使ったとしても、刺激を感じることもありますし、アレルギーをお持ちの方は、そうした症状が出ることも十分に考えられるのです。

 

もしも、「ブチル=アレルギー対応」と認識をしていたら、今これからは「ブチルでも刺激を感じたりアレルギーを引き起こす恐れがある」と知識をアップデートして下さい。

 

ブチルでも腫れる

これからお伝えするお話は、実際に私が経験した出来事です。

 

ずいぶんと前の春、まだ以前に勤めていたサロンでの話です。

 

転勤を理由に、地方からいらした新規のお客様を担当しました。

 

その方は、引越し前からも定期的にエクステを付けていらっしゃいました。
いつもエチルグルーで施術をし、特に問題なく続けていたそうです。
そのため同じようにエチルを使用して装着をしました。

 

1週間ほど経ち、そのお客様から、目元が痒く赤くなってエクステが取れてしまったので、付け直してほしいと連絡を頂きました。

 

アレルギーかな??と思うと同時に、春先ということで花粉の影響や、引越した事でのストレスなど、痒みが出た原因は様々なことが考えられました。

 

状態を見せて頂く為にも、もう一度サロンにご来店頂くことにしました。

 

残っていたエクステを見ると、掻いてしまった形跡があり、根元が浮いているものがほとんどでした。

 

お客様にもう一度お話を伺い、花粉症ではないということ、アレルギーも無いという話を再確認後、わたしは念のためブチルで付け直しをすることにしました。

 

これが安易で大きな誤りでした。

 

そのまた数日後、お客様からご連絡があり痒みと赤みが出たということでした。

 

医師ではないので、何が原因で痒みや赤みといった症状が出たかを、断定することはできません。

 

お客様は、花粉症・ストレス・アレルギーは無いと仰っていましたが、もしかしたら発症してしまったのかもしれない。

 

もしくは、グルーに刺激を感じ、そうした症状が出た可能性もあります。

 

原因はどうあれ、そういった結果を引き起こしてしまったのは、ブチルなら大丈夫かもしれない。と施術をした私の大きな責任です。

 

再施術はせずに、医師に直ちに相談することをお客様には伝えるべきでした。

 

結果的に、二度に渡ってお客様に辛い思いをさせてしまったことを、今でも申し訳なく思っています。

 

そして私自身も当時は施術に入るのが、怖くなっていました。

 

その出来事があって以来、ブチルだから大丈夫という考えは改め、「ブチルでもアレルギーは起こりうる」という緊張感を常に持っています。

 

まとめ

「ブチル=アレルギー対応」と認識している技術者は少なくないと思います。

 

たしかに、エチルに比べたらホルムアルデヒド(グルーが揮発する時に生じる刺激物質)の分散量は少ない。

 

ですが、ゼロではありません。

 

ゼロではないということは、何かしらの症状を引き起こす可能性はあります。

 

ぜひ、このことを忘れないで下さい。

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